転写箔でつくるデザイン
「至善堂」で紹介している美術や工芸の「箔押し」よりもっと身近な「箔押し」を知っていますか?
書籍やパッケージ、衣服や商品ロゴなどに施されているメタリック加工、これは「蒸着箔」と呼ばれる工業的な箔を用いています。
蒸着箔を用いて、紙や布、プラスチックを含む樹脂などに転写する手法は大量生産に向けたもの。金銀糸の製造の技術を応用して開発されました。モノづくりの工業化にともない昭和39年より至善堂でも蒸着箔の扱いをはじめました。
大量印刷の際「箔押し加工」と呼ばれ紙やパッケージフィルムなどを彩り「使いたい特殊印刷加工」No. 1に挙げられる蒸着箔。
印刷・紙・加工デザイナー向けに様々な装飾加工紹介している大人気のムック「デザインのひきだし」最新46号(2022年8月時点)はそんな蒸着箔の魅力をたっぷり紹介しています。刊行されたことを受け、箔押しの展示会『大箔覧会』が開催されました。
1000パターンのバリエーションの表紙がSNSで話題になった「デザインのひきだし46」の特集「さまざまな版を使った箔押しから四方金、箔転写、箔文具まで 印刷・紙加工の大百科 箔押し&箔加工編」に沿った内容で、表紙の展示やワークショップの開催など、見応えたっぷりの内容となっていました。
東京の立川にある福永紙工がプロデュースする「SUPER PAPER MARKET」で開催された展示は転写箔に関する展示・雑誌掲載企業の商品やカタログが並べられ、至善堂(堀金箔粉)からは箔押しキット(こちらは転写箔ではなく手貼りの金箔です)とセーリングペーパーの見本帳を展示。
他の企業も工作キットやノート、ポストカードなど多様性に富んだラインアップで、
それぞれの企業の強みを生かした現代風でデザインのきいた商品が魅力的でした。
※こちらの展示会の会期は2022.7/2〜7/31です。
グラフィック社様からは「デザインのひきだし」バックナンバーを含め箔に関する様々なムック本が刊行されていますので、写真や文章では語り尽くせない「箔」の魅力・表現を手元でぜひ味わってみてください。
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